◆5.3 sat ~ 5.9 fri
● ご鑑賞当日以前のご予約・座席の指定はできません。
(受付カウンターのみでの販売となります)
●お支払いは 現金 のみとさせて頂いております。
●ご入場後のキャンセル・変更・払い戻しはできません。
【ご案内】
4月26日公開
『皆殺しに手を貸せ』
※4/26~5/2 字幕版
※5/3~9 吹替版
5月3日公開
『アブラハム渓谷』特別料金
一般 2200円/シニア1800円
学生・会員1500円
ハンディキャップ1300円
高校生以下1300円
※招待券使用不可
ゲッベルス
ヒトラーをプロデュースした男
1933年のヒトラー首相就任から1945年まで、ナチスドイツの宣伝大臣として国民を煽動したゲッベルス。当初は平和を強調していたが、ユダヤ人排除や侵略戦争へと突き進んでいくヒトラーから激しく批判され、信頼を失ってしまう。愛人との関係も断ち切られたゲッベルスは、自身の地位を回復するため、ヒトラーが望む反ユダヤ映画の製作や、大衆を煽動する演説、綿密に計画された戦勝パレードを次々と企画。国民の熱狂とヒトラーからの信頼を取り戻していく。やがて戦況が絶望的になるなか、ゲッベルスはヒトラーとともに第三帝国のイメージを後世に残す過激なプロパガンダを仕掛ける。
監督:ヨアヒム・A・ラング
(2024年製作/128分/PG12/ドイツ・スロバキア合作)
配給:アットエンタテインメント
アイニ―ジュ―デッド!
「怪しげで騒々しいドラッグパーティーに参加した、冴えないパンク青年ドゥード。友人ブロックに誘われるまま、“おバカのグミ”と呼ばれる強力なドラッグを許容量の2倍分誤って口にし、ぶっ飛んでしまう!ハイになったドゥードは、パーティーで演奏をしていたバンドのギタリスト、パルに一目惚れをし、彼女の連絡先を見事ゲット!だが、その矢先、パーティーのことを嗅ぎつけた警察に逮捕されそうになる。
なんとか警察をかわすが、腹やハンバーガーが話し始めるなど、幻覚症状は治まらない……!1人、人気のない場所へ向かい、孤独を嘆くドゥード。そんな彼の目に、気味の悪い、べたついた生き物が見えるようになり……?」
――という映画の撮影に挑む、監督と、スタッフたち。予算もないなか、初めてメガホンを取る監督がギリギリの状況で制作を進めるが、様々な困難が生じ、その影響は作品にも反映されていく……。
監督:ロコ・ゼベンバーゲン
(2020年製作/107分/PG12/アメリカ)
配給:ライツキューブ
パトニー・スウォープ
1960年代のニューヨーク。マディソン・アベニューにある名門広告会社の創業者が急死し、会社で唯一の黒人役員パトニー・スウォープが大方の予想を裏切る結果で新社長に選出される。社長となったスウォープは早速社名を変更し、ほぼすべての白人役員を解雇し、破壊的で奇抜で斬新だが悪趣味ともいえる過激な広告を次々とヒットさせて会社を新たな成功へと導いていく。しかし、そんなスウォープは国家安全保障の脅威であるとして、アメリカ大統領ミミオの陰謀に巻き込まれることとなる。
監督:ロバート・ダウニー
(1969年製作/85分/PG12/アメリカ)
配給:RIPPLE V
皆殺しに手を貸せ
※4/26~5/2 字幕版
※5/3~9 吹替版
夫を賞金稼ぎに殺された女が繰り広げる猟奇的な復讐を、1970年代のマカロニウエスタンやジャッロへのオマージュ満載で活写した西部劇。
西部開拓時代末期の1870年アメリカ。泥棒稼業から足を洗ったモリーは愛する夫と慎ましく暮らしていたが、賞金稼ぎに夫を殺されてしまう。夫の名誉のため彼の無実を証明しようとしたモリーは巨大な陰謀の存在に気づき、自身の魂を死神に差し出して復讐の鬼と化す。
監督:オースティン・スネル
(2024年製作/91分/R15+/アメリカ)
配給:Cinemago
オリヴェイラ 2025
没後 10 年 マノエル・ド・オリヴェイラ特集
ポルトガルが世界に誇る巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ。
没後10年となる2025年、その多彩な作品群から、国内劇場初公開3本を含むデジタルリマスターされた珠玉の作品を一挙上映!
※『アブラハム渓谷』のみ特別料金
一般 2200円
シニア1800円
学生・会員1500円
ハンディキャップ1300円
高校生以下1300円
※招待券使用不可
故ジャン=リュック・ゴダールをはじめ、ペドロ・コスタやミゲル・ゴメスら現代ポルトガル映画の作家たち、そして濱口竜介監督や三宅唱監督らが特別な映画監督としてその名を挙げる巨匠オリベイラ。100歳を超えてもなお映画を作り続け、現役最高齢の監督として世界中で話題と尊敬を集めた、マノエル・ド・オリヴェイラ。「私はシネマトグラフの映画監督だ」「映画とは何か?それは幻影だ。」と語り、「シネマトグラフ」を発明したリュミエール兄弟や「映画の魔術師」ジョルジュ・メリエスなど最初期の映画との連なりを強く意識するオリベイラは、まさに映画史を体現する唯一無二の存在である。
上映ラインナップは、かつて公開されたバージョンに15分間分追加されたディレクターズ・カット版ともいえる「アブラハム渓谷 完全版」、自身の死後に公開することが言付けられ、2015年以来見る機会のなかった自伝ドキュメンタリー「訪問、あるいは記憶、そして告白」。19世紀ポルトガルを代表する作家カミーロ・カステロ・ブランコの最後の日々を描き、フィルモグラフィのなかで最も厳格な作品ともされる「絶望の日」。ほか、黒沢清監督が絶賛した、驚天動地、奇想天外なオペラ映画の怪作「カニバイシュ」。ルイス・ブニュエル監督「昼顔」(67)の38年後を描き、ブニュエルにオマージュを捧げた「夜顔」。古典映画の佇まいと映画の未来を感じさせる瞬間の連続――。いずれも普遍性と先進性に溢れた、必見の5作品だ。
監督:マノエル・ド・オリベイラ
出演:マノエル・ド・オリベイラ
マリア・イザベル・ド・オリベイラ
ウルバノ・タバレス・ロドリゲス
映画製作の借金を返済するために、⻑きにわたって過ごしたポルトの自宅を手放さざるを得なくなったオリヴェイラが、1982 年に制作した自伝的な作品。本作は、ポルトに 1942 年
に建てられて以来、40 年もの間、自身が暮らしていた家、自分の家族、映画に情熱を傾けた人生を、オリヴェイラ本人が辿りゆく作品である。本作は、妻のマリア・イザベルに捧げられている。(山形国際ドキュメンタリー映画祭公式サイトより)
©Cineastas Associados, Instituto Portuges de Cinema
監督:マノエル・ド・オリベイラ
出演:ルイス・ミゲル・シントラ
レオノール・シルベイラ
ディオゴ・ドリア
厳粛な雰囲気に満ちた貴族たちの晩餐会は、やがて驚愕の展
開を見せる。人間、動物、機械などあらゆる境界が侵犯し、奇想天外なユーモアが炸裂する怪作。
©Filmargem, La Sept, Gemini Films
監督:マノエル・ド・オリベイラ
出演:レオノール・シルベイラ
ルイス・ミゲル・シントラ
セシル・サンス・ド・アルバ
言葉、映像、そして音楽それぞれが自律しながら完全に調和する “文芸映画”の最高峰。男性的な世界/権力に詩的な想像力抵抗する女性、主人公エマの苦悩。
©Madragoa Filmes, Gemini Films, Light Night
監督:マノエル・ド・オリベイラ
出演:テレーザ・マドルーガ
マリオ・バローゾ
ルイス・ミゲル・シントラ
小説家カミーロ・カステロ・ブランコの生家を舞台に、拳銃自殺を遂げたカミーロの最期の日々を描く。
©Madragoa Films, Gemini Films
監督:マノエル・ド・オリベイラ
出演:ミシェル・ピコリ
ビュル・オジエ
リカルド・トレパ
ポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリベイラが、67年のルイス・ブニュエル監督作「昼顔」の登場人物たちの38年後を描いた作品。パリで偶然再会したアンリとかつての友人の妻セブリーヌ。逃げようとするセブリーヌに何とか近づいたアンリは、過去の真実を打ち明けるという口実で食事の約束を取りつけるが……。ミシェル・ピコリが再びアンリ役で登場する一方、前作でカトリーヌ・ドヌーブが演じたセブリーヌには「アイドルたち」のビュル・オジエが扮する。
©Madragoa Films, Gemini Films
ペパーミントソーダ
1963年。パリのアパルトマンで母親と暮らす13歳のアンヌと15歳の姉フレデリックは、厳格な女子校リセ・ジュール・フェリー校に通っている。ある日、アンヌは姉とボーイフレンドのマルクの間で交わされた手紙を盗み見し、クラスメイトにマルクが自分のボーイフレンドだと嘘をつく。セックスについて興味津々なアンヌと友人たちは、知識不足ながらも真面目に語りあう。授業中もどこかうわの空なアンヌは問題ごとばかりを引き起こし、ついに母親から寄宿学校送りを宣言されてしまう。
監督:ディアーヌ・キュリス
(1977年製作/101分/フランス)
配給:RIPPLE V
バグダッド・カフェ
4Kレストア版
ドイツから夫とともにアメリカ旅行に来たジャスミンは、夫婦ゲンカの末に1人で車を降り、モハーベ砂漠にあるモーテル兼カフェ「バグダッド・カフェ」にたどり着く。バグダッド・カフェには不機嫌な女主人ブレンダら一癖も二癖もある人々が集い、いつも気だるいムードが漂っていた。しかしジャスミンの出現により、彼らの心は次第に癒やされていく。
監督:パーシー・アドロン
(1987年製作/108分/ドイツ)
配給:ALFAZBET
ガラ
ライブ配信者の母メイビスの仕事につきあい、鬱蒼とした森にたたずむヴィラへとやって来たアーシュー。父の命日に旅行へ来たことをよく思っていなかった彼は反発し、1人だけ先にヴィラを後にする。
しかし突然、家族に同行していたスタッフが、不可解な死を遂げる。家に帰ってきた母親の様子も、どこか、おかしい……。アーシューの友人ティエンレンは、亡くなったスタッフから送られてきた気味の悪い映像を勝手にネットへアップロードし、その動画は大きな注目を集める。アーシューとティエンレンはその反響の大きさから、ネット上で探検隊を募集し、全ての始まりであるヴィラを調査・配信することに。探検中、実は、施設建設中に“事故”で大勢の人が亡くなり、その事故は邪教の儀式と関係があるらしいと知るアーシューたち。邪教とは、彼らを待ち受けるものとは――?
監督:ツェン・ダーヘン
(2024年製作/97分/台湾)
配給:ライツキューブ
未完成の映画
「天安門、恋人たち」などの名匠ロウ・イエ監督が、中国・武漢に近い都市を舞台に、映画制作に携わる人々の姿を通してコロナ禍の「集団的トラウマの記録」をリアルに描いたフィクションドキュメンタリー作品。
映画監督シャオルイは10年前に中断された未完成のクィア映画を完成させるため、キャストとスタッフを集めて説得する。2020年1月、撮影が終わりに近づくなか、新種のウイルスに関する噂が広まりはじめる。やがてホテルがロックダウンされ、スタッフたちは部屋に閉じ込められたまま、すべてのコミュニケーションがスマホ画面のみに制限されてしまう。
監督:ロウ・イエ
(2024年製作/107分/シンガポール・ドイツ合作)
配給:アップリンク
ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち
「1973年にカーネギー賞とガーディアン賞を受賞した、イギリスの作家リチャード・アダムスによる名作児童文学をアニメーション映画化。
英国ハンプシャー州に、サンドルフォード繁殖地というウサギたちの巣穴があった。ある日、そこに棲むウサギで予知能力をもったファイバーが、災害が迫っていると告げる。ファイバーの兄ヘイズルは、ウサギたちの長に避難を提案したものの、とりあってもらえない。そこでヘイズルたちは、何羽かのウサギたちとともにその地を脱出する。しかし、そんな彼らの前には、ウサギにとっては食われるためだけの養兎場や、軍国主義的な統制を敷く繁殖地など、予想だにしなかった世界が待ち受けていた。
監督:マーティン・ローゼン
(1978年製作/93分/G/イギリス)
配給:アーク・フィルムズ
ふたりの人魚
ビデオ撮影を請け負う男は、たいした依頼もなく上海で暇をもてあましていた。蘇州河を眺めながら、人魚の姿で水中ダンスをする去っていった恋人メイメイ(ジョウ・シュン)のことを思う日々。彼は回想する。自分のもとに、マーダー(ジア・ホンシュン)という運び屋の男が現われた日のことを。刑務所から出所したばかりのマーダーは、かつて自分がだまし、蘇州河の橋の上から身を投げた恋人ムーダン(ジョウ・シュン、2役)が、メイメイなのだと男に告げる。男はそれを否定するが、マーダーは納得がいかない。やがて、酔っ払い運転のバイク追突事故によって、マーダーと、メイメイらしき少女の死体が蘇州河に浮かび上がる。果たして彼女はメイメイなのか、それともムーダンなのか? 分からないままメイメイの住むハウスボートに向かった男は、「愛しているなら私を見つけて」と書かれた一枚のメモを見つけるのだった。
監督:ロウ・イエ
(2000年製作/83分/中国・ドイツ・日本合作)
配給:アップリンク
スプリング・フィーバー
天安門事件を題材にした「天安門、恋人たち」で2006年に中国当局から5年間の映画製作禁止を言い渡されたロウ・イエ監督が、当局の目をかいくぐって手持ちカメラによるゲリラ撮影で撮りあげた心理サスペンス。現代の南京を舞台に、2人の男と1人の女が繰り広げる錯綜した関係をスリリングに描き出す。カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したが、タブーとされる同性愛を扱っていることから中国では上映禁止となった。
監督:ロウ・イエ
(2009年製作/115分/R15+/中国・フランス合作)
配給:アップリンク
血戦 ブラッドライン
郊外にたたずむ会員制のクラブ。そこはリンド3兄弟が仕切る裏社会の拠点で、地上フロアでは悦びを提供し、地下では顧客からの依頼に応じて監禁や拷問が行われていた。刑務所から出所した男カイヴォラはクラブに雇われ、荒くれ者の犯罪者たちとともに番人として働きはじめる。ある日、武装した傭兵軍団がクラブを襲撃し、殺戮を開始する。カイヴォラたちも応戦し激しい攻防が繰り広げられるなか、リンド3兄弟と襲撃者の恐ろしい因縁が明らかになる。
監督:イサ・ユシラ
(2024年製作/100分/R15+/フィランド)
配給:KOOKS FILM
パリ、ただよう花
パリを舞台に異なる人種や文化の間で揺れ動きながら、愛欲におぼれていく中国人女性の姿を描いたラブストーリー。北京出身でフランス在住の作家リウ・ジエが自らの体験も交えて執筆し、インターネットで発表した自伝小説「裸」を映画化した。恋人を追って北京からパリにやってきた若い教師・花(ホア)だったが、恋人に捨てられてしまう。やがてマチューという建設工の男と出会い、ひかれ合った2人はむさぼるように体を重ねていくが……。
監督:ロウ・イエ
(2011年製作/105分/フランス・中国合作)
配給:アップリンク
二重生活(2012)
ある事件の被害者女性と一緒にいた男が2つの家庭を持っていたことが明らかとなり、3人の男女や事件を追う刑事の思惑が複雑に交錯していく様を描いた恋愛ミステリー。優しい夫と可愛い娘に恵まれ、夫婦で共同経営する会社も順調で、満ち足りた生活を送っているルージェ。しかし、夫のヨンチャオにはサンチーという愛人と、彼女との間にできた息子がいた。ヨンチャオは流されるままに2つの家庭を掛け持つ生活を続けていたが、ほんのささいな出来事から平穏な日々は崩壊し、事件が起きる。
監督:ロウ・イエ
(2012年製作/98分/中国・フランス合作)
配給:アップリンク
シャドウプレイ 完全版
2013年、広州の再開発地区で立ち退き賠償をめぐって住民の暴動が起こり、開発責任者のタンが屋上から転落死する。事故か他殺か、捜査に乗り出した若手刑事のヤンは、捜査線上に浮かぶ不動産開発会社の社長ジャンの過去をたどる。その過程で、ジャンのビジネスパートナーだった台湾人アユンの失踪事件が見えてくる。転落死と失踪、2つの事件の根本は、ジャンと死亡したタン、タンの妻のリンが出会った1989年にあった。
監督:ロウ・イエ
(2018年製作/129分/G/中国)
配給:アップリンク
夢の裏側
変わりゆく中国の現代を描き続けるロウ・イエ監督は、かつて「天安門、恋人たち」で天安門事件を扱ったことで中国電影局から5年の映画製作・上映禁止処分を受けた。そのため中国第6世代を代表する作家として世界で称賛を受ける一方で、国内での知名度は低かった。そんなロウ・イエが検閲をはじめとする多くの困難に見舞われ、完成までに数年を要した「シャドウプレイ」の製作の背景を、準備期間から公開にわたるまでつぶさに記録。表現の自由をかけて検閲と闘い続ける映画作家ロウ・イエの姿を映し出す。
監督:マー・インリー
(2018年製作/94分/G/中国)
配給:アップリンク
バースデイ・パーティ
/天国の暴動
1970年代に学校で知り合ったニック・ケイブ、ミック・ハーベイ、フィル・カルバートにより結成された「ボーイズ・ネクスト・ドア」を前身とするポストパンクバンド「バースデイ・パーティ」。商業性を無視し、己の魂の表現のみを目的に破滅的なライブを繰り広げ、音楽シーンに多大な影響を与えるも、オーストラリアからイギリス、ドイツへと拠点を移し、1983年に自滅するように解散した。その6年間の軌跡をインタビューやライブ映像、未公開プライベート映像、アニメーション映像などでたどり、バンドの無政府主義的な精神性や破滅的ライフスタイルをメンバー自身の言葉で振り返る。
監督:イアン・ホワイト
(2023年製作/98分/PG12/オーストラリア)
配給:フリークスムービー
内定代行
就活中の紬紀はとある企業に面接に呼ばれ、いち早く内定をもらえることになった。しかし、そこで彼女は突然、奇妙な質問を面接官に投げかける(第1話「内定代行」)。最終面接を待つ間、小さな会議室に通された花奏は、スマホに予想外の人物から電話がかかってくる。そして、その相手は驚くべき場所から電話をかけてきていた(第2話「親切な助言」)。インフルエンサーでもある学生の美梨は、就活で内定を得るが、実はその企業のある秘密を握っていた。彼女はSNSと動画を駆使してその秘密を拡散することもできるのだが……
監督:千葉誠治
(2025年製作/48分/日本)
配給:ノースシーケーワイ
オールドカー てんとう虫のプロポーズ
鹿児島県霧島市。旧車を愛する男・山下源太は、愛車のハコスカ(1968年に日産が発売した、箱型ボディの3代目スカイライン)で夜通し仲間と走るのが趣味だったが、妻の和美は源太のハコスカには乗りたがらない。そんなある日、母の千鶴絵から連絡があり、82歳の父・源五郎が倒れたと知らされる。家族で病室に駆け付けるが、源五郎は息を引き取る。源太と源太の息子である駆は、亡き源五郎の思いを果たすため、ある旧車のレストアに挑む。よみがえっていく旧車とともに、家族の思いや関係もほぐされていく。源太はレストアした旧車で母の千鶴絵を迎えにいき、源五郎が生前に千鶴絵と約束していた思い出の場所に連れて行こうとする。
監督:あべこうじ
(2024年製作/88分/G/日本)
配給:レッドビーンズピクチャーズ
アメリカ黒人映画傑作選
本特集ではハリウッドの中で固定観念やステレオタイプへ反発し、人権の向上のために闘い続けてきたアフリカ系アメリカ人の映画監督にフィーチャー。キャスリーン・コリンズが監督した「ここではないどこかで」、ビリー・ウッドベリーが貧困地帯を舞台に描いた「小さな心に祝福を」、ビヨンセのアルバム「レモネード」に多大な影響を与えたジュリー・ダッシュ監督作「海から来た娘たち」がスクリーンにかけられる。
配給:コピアポア・フィルム
監督:キャスリーン・コリンズ
出演:セレット・スコット
ビル・ガン
デュアン・ジョーンズ
大学で哲学を教えているサラは、画家の夫ヴィクターとニューヨークに住んでいる。ヴィクターは夏の間リゾート地で創作活動に専念したいと言いだし、サラは論文執筆のため街に残りたかったが、仕方なく同行することにする。しかしヴィクターは現地の女性にちょっかいを出し、サラはその腹いせに、教え子から頼まれていた自主映画への出演を決める。
©1982 Kathleen Collins, Courtesy of Milestone Films and the Kathleen Collins Estate
監督:ビリー・ウッドベリー
出演:ネイト・ハードマン
ケイシー・ムーア
アンジェラ・バーネット
ロサンゼルスのワッツ地区で、妻や3人の幼い子どもたちと暮らすチャーリー。失業中の彼は職探しの日々を送っているが、日雇いの仕事にありつければまだマシな方で、思うように金を稼ぐ手立てがみつからない。妻アンダイスはそんな夫の不甲斐なさに諦めの表情を浮かべ、家計のやりくりに苦心しながら家事に追われストレスを募らせていた。ある日、チャーリーの浮気が発覚し、アンダイスはついに怒りを爆発させる。
©1983 Billy Woodberry, Courtesy of Milestone Films and Billy Woodberry
監督:ジュリー・ダッシュ
出演:コーラ・リー・デイ
バーバラ・O・ジョーンズ
アディサ・アンダーソン
奴隷解放後の1902年、アメリカ大西洋沖シー諸島のとある島。ペザント一族は長年暮らした故郷を離れ北へ移住することを決めるが、長老ナナは亡き夫が眠るこの地に残ると言い張る。それぞれの思惑が交錯するなか、ついに島を離れる時がやってくる。
Images Courtesy of Park Circus/The Cohen Film Collection
ハイテンション4K
親友アレックスの実家で週末を過ごすことになった女子大生マリー。2人は都会の喧騒を離れ、静かな田舎で試験勉強に励む予定だった。夜遅くにようやくアレックスの実家に到着したが、その直後、トラックに乗った謎の中年男が玄関先に現れ、手にした刃物でアレックスの両親と弟を次々と惨殺する。物陰に隠れて必死に息をひそめるマリーだったが、アレックスが男に捕まり、連れ去られてしまい……。
監督:アレクサンドル・アジャ
(2003年製作/91分/R15+/フランス)
配給:キングレコード
天安門、恋人たち
学生たちの間で自由と民主化を求める声が高まっていた1987年の中国。故郷の東北地方から北京の大学に入学したユー・ホンは、そこで運命の恋人チョウ・ウェイと出会う。恋に落ちた2人は狂おしく愛し合い、激しくぶつかり合う。しかし、1989年6月4日の天安門事件を境に、2人は離ればなれになってしまう。チョウ・ウェイはベルリンへ逃れ、ユー・ホンは国内で各地を転々とし、仕事や恋人を変えながら生活していく。そして数年後、互いを忘れることができずにいた2人は再会を果たすが……。
監督:ロウ・イエ
(2006年製作/140分/中国・フランス合作)
配給:アップリンク
ここにいる、生きている。
消えゆく海藻の森に導かれて
四方を海に囲まれている日本では、人々は豊かな自然の恵みに感謝し、自然を敬いながら暮らしてきた。とりわけ海藻は日本人にとって特別な存在で、はるか昔から帝への献上品であり、地域の神事や和食文化にも深く関わってきた。しかし近年の気候変動の影響は日本の海にも確実に降りかかり、海の命を育む「海藻の森」が全国各地で急速に砂漠化している。
監督:長谷川友美
(2024年製作/103分/G/日本)
配給:one's
バロウズ
アレン・ギンズバーグやジャック・ケルアックとともにアメリカのビート・ジェネレーションをけん引し、「裸のランチ」などの実験小説を発表、晩年には画家や俳優としても活躍し、その存在自体がひとつのカルトアイコンとなったバロウズ。内縁の妻を射殺した事件の真相や文学のスタイル、自身の著作の朗読、人生の思い出などをバロウズ本人が語るほか、アレン・ギンズバーグ、フランシス・ベーコン、ブライオン・ガイシンら作家や芸術家の仲間たち、バロウズの兄や息子も登場。型破りで奔放なバロウズの人生に迫り、ひとりの男の複雑な人生の様相を浮き彫りにしていく。
監督:ハワード・ブルックナー
(1983年製作/90分/アメリカ)
配給:コピアポア・フィルム